伝統文化を支える
-日本の伝統文化を支える-
日本の伝統文化には草履は欠かせません。
ここでは日本の伝統文化を守る方々、そして使用される草履をご紹介致します。
-大相撲を支える-
日本の国技「相撲」ここでも草履は必ず使用されています。
山形伝統の稲藁節草履「豊国草履」を使用しているのは、日本相撲協会の行司の方々です。
土俵の上では機敏な動きが出来なければ力士たちの取り組みに巻き込まれてしまいます。行司の方々の「豊国草履」は足触りは滑らかでありながら行司さんの動きを妨げない特別仕様です。
行司さんの中でも草履を履いて土俵に上がることが出来るのは、三役格以上の力士の取り組みの際に土俵に立つ数人のみ。横綱・大関・関脇など、三役力士の取り組みの際は是非、行司さんの足元にご注目下さい。
写真は三役格行司の皆さん。
-人形浄瑠璃「文楽」を支える-
日本を代表する伝統文化、人形浄瑠璃「文楽」。
ここでも軽部草履の製品が使われています。草履を履くのは、何と文楽人形です。その足の大きさは僅か13cm程度で、こんな小さな草履も編み職人の手から生み出されます。
ですが、小さい草履は幅も小さいため、編み手の指を入れる隙間さえ確保するのが難しく製作は困難を極めます。ですが、化学製品では出せない"味わい"があるからこそ、職人たちは工夫を凝らして、この小さな小さな草履を編み上げるのです。
写真提供:国立文楽劇場
「菅原伝授手習鑑」寺子屋の段
-伝統舞踊を支える-
日本に数多く残る伝統舞踊。
軽部草履の製品はその足元を支えています。
歌舞伎役者の足元、日本舞踊の踊り手の足元、能の舞い手の足元…
それぞれの用途に合わせた草履を提供することが軽部草履のこだわりなのです。主役級の役者ともなれば、使用するたった1足のために草履職人は情熱を燃やします。特注品を仕上げる熟練の職人たちは平均年齢80歳。それでも、生涯現役でありたいと願うのは自らの仕上げた草履を履く役者たちの晴れ姿を思えばこそなのです。
-時代劇を支える-
テレビ番組を見ていると毎日1つは見かけるのが時代劇。
時代劇の役者たちの足元には下駄や草鞋(わらじ)と並んで必ず草履が使われています。
時代劇は戦国時代や江戸時代など、様々な時代背景があります。実は、草履もその時代背景に合わせた草履を使用しているのです。
戦国時代であれば藺草(いぐさ)を編みこんだ「金剛草履」、江戸時代以降であれば「稲藁草履」など、時代考証に沿った草履を製作するのも軽部草履の大事な仕事なのです。
-職人の足元を支える-
日本の職人と聞いてまず思い浮かべられる仕事、それは「大工」が多いのではないでしょうか。
近年、職人たちの足元には怪我の防止のために安全靴が使用されるようになりました。しかし、安全靴の登場まで、職人たちの足元を支えていたのは草履だったのです。現場に入る大工さんの足元、鉄工所の職人の足元、山形の実用草履の歴史は常に時代を作ってきた職人たちと共にありました。
現場作業での安全靴着用が義務付けられた現在でも、浅草の大工の棟梁は手縫いの衣装に手編みの草履、一切機械を使用しないこだわりの出で立ちで新年の挨拶をするのだそうです。その足元、是非ご注目下さい。